個人事業主の中には、借りていたオフィスに傷をつけてしまったとか、教室やレッスン中に生徒へケガをさせてしまったなど、思わぬトラブルが発生するリスクがあります。企業の場合には、そうしたトラブルでは企業が従業員を守ってくれるため、従業員個人に対して金銭的な損害賠償責任が生じることはないでしょう。しかし個人事業主になると、そうした損害賞責任は個人が負うことになります。
そうした損害賠償トラブルを回避するために知って起きたいことは、損害賠償保険に加入しておくという事です。どんなビジネスかによって多種多様な損賠保険があるため、加入の際には具体的に何を補償するかという点を理解した上で加入することをおすすめします。
ただし、損害賠償保険に加入しているから顧客や取引先とトラブルになっても大丈夫、という態度では、残念ながら個人事業主がビジネスを継続することは難しいでしょう。万が一の時のために保険へ加入することは必要ですが、できるだけ賠償責任を問われないような対応を心がけることは必要不可欠です。
損害賠償の責任が発生するのは、故意もしくは過失で他人の利益や権利に損害を与えてしまった時です。約束が守られずに相手が経済的な損害を被った時にも、賠償責任が生じます。どんなビジネスでもある程度のリスクは伴いますが、できるだけトラブルを未然に防ぐためには、契約時には細かい点までしっかりと決めておくことがとても大切です。そして、個人事業主でも取引先や顧客に対して報連相を心がけながら、モラルをもって仕事に取り組むことで、損害賠償トラブルを回避できるのではないでしょうか。